2026年6月29日

今昔稲取の図

 


昨年9月、伊豆半島東伊豆町稲取にある一軒の宿に私の作品「今昔伊奈等利能図」(98x196cm)が設置されました。









場所は「路考茶」という民泊施設です。湊庵 so-anさんが運営しています。イナトリ・アート・フェス2025の参加をきっかけに、町民ワークショップ、個展開催、そして作品設置までしていただき、感謝に堪えません。一年という短い期間にとても充実した経験をさせていただき、関係者の皆様にあらためてお礼申し上げます。


この作品は二つの場面によって構成されておりまして、右の円には稲取の丘の上の展望台から臨む現在の稲取港の姿が、そして左には天保九年に記された国絵図伊豆国という古地図が描かれています(作者再構成)。また両円の縁の部分にはこの地域にゆかりのある、例えば八幡神社の白い鳩、万祝いの鶴と亀、吊るし雛、ハンマアサマの笹のお侍など、地域にゆかりのあるモチーフが描きこまれています。町の歴史を紐解くように、ひとつひとつ探してみるのも、楽しいかもしれません。







通常公開は路考茶の宿泊客のみですが、阿部良芸大教授の建築プロジェクト「青の小路」も同施設で継続施工中ですので、ご興味のある方は湊庵さんまで、お気軽にお問い合わせください。



「天保国絵図伊豆国石高村数」国立国会図書館


2026年6月28日

レリーフの椿タイル ①

 

            椿タイル完成品。形を覆うなめらかな艶も魅力。

ワークショップに通ってきてくれているC子さんが、「椿のタイルを作ってみたい。」とふと言われたので、挑戦してみることにしました                                                                                                              

















粘土はホームセンターで買ってきた信楽です。まずは厚さ1cmほどの板に粘土を伸ばします。高さの同じ木製のレールの間に粘土を置いてすり小木や塩ビパイプ等でコロコロ転がすと、だんだん平らになってきます。多少の波々も味と思えばOK。板の縦横サイズは15.5cm角くらいで切りましたが、乾燥や焼成で結構縮むので大きめに16cm角くらいで切っても良かったと思います。ターゲットは14cm角でした。

できた粘土板の上に小学校以来かな?の粘土ベラを使って葉や花びらを作ってもらいました。粘土を切って載せ、筋を入れたり、削ったりしながらじっと制作に打ち込むと、やがて力強いC子さんの椿が現れました。なかなか思いが詰まって見えますね。

もちろんこのまま焼いてもいいのですが、 今回は「型どり」をして複数枚のタイルを作ることにしました。同じデザインのタイルが壁にずらっと並んでいるのもきれいですし、また色を変えると色のバリエーションを楽しむこともできます。私も型どりのやり方はわかっていましたが大昔に一度やった程度だったので、背中を押されるようにあれこれ段取りを立てていきました。

 

 タイルを型枠で囲んだところ。












      

















シリコンを薄めて、タイル の表面に塗る。

その後シーラントを直接タイルの上に押し出して型枠の上までうにうにっと流し込みます。型どりにはシリコンシーラントを使用。石こうも候補にあったのですが、花びらと葉の裏にも型材が回りこみそうな造形だったので、柔軟性を優先しました。

まず作品の周りに高さ2~3cmの枠を作ります。枠は木や加工しやすい材がいいです。私は馬鹿なことに発泡材を使ったので、途中で溶剤に負けて一部溶けてしまいました汗。作業台にはラップを敷いて後の作業ではがれやすい状態にしておきます。ラップは大丈夫でした。


 型の底部を別のタイルを当て押しします。
 これでシリコンが細部まで入りこみます。






























オリジナルタイルは崩していきます。一週間くらい置くと、型は十分乾燥し固着しますので粘土を取り崩していきます。オリジナルタイルはここでお役目ごめんです。粘土を叩いたり水を加えながら、型がきれいに取れるように作業していきます。すぐにパカッとはいかないのですが、しだいにシリコン型がお目見えします














シリコン型が無事出来上がりました。ここで一段落です。

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